今日も「ゲーミフィケーション」の9要素であるg-デザインブロックの
考え方・日常での取り入れ方を紹介してしていきます。
g-デザインブロックについて書かれている深田さんの本を参考に書きます。
ゲームにすればうまくいく《ゲーミフィケーション》9つのフレームワーク/深田浩嗣/NHK出版
そもそも「ゲーミフィケーション」とは「ゲームの要素を、ゲーム以外の領域で活用していくこと」で、人々の目標達成に必要なモチベーションと行動の維持にとても効果的な考え方・方法です。
深田さんは本の中で
ゲーミフィケーションに必要な要素を9つにまとめ、それをブロック型に視覚化したものをg-デザインブロックとして紹介しています。

g-デザインブロック
こんなブロックです。
9つの要素を箇条書きしておきます。
目次
「ゲーミフィケーション」の9つの要素「g-デザインブロック」
- 可視化
- 目標
- オンボーディング
- 世界観
- ソーシャル
- ゴール
- チューニング
- 上級者向け
- おもてなし
今日は、7つ目のチューニングと8つ目の上級者向けについて紹介していきます。
(6つ目のゴールはめちゃくちゃ重要なので明日、単体でガッツリ紹介します。)
1.チューニングとは
「チューニング」というのは、もともと「調律する」という意味で、何かをより使いやすく・より適切に、といった意図で元々の仕組みを改良していくことです。
つまり、どれだけ完璧に「ゲーミフィケーション」の要素を取り入れて何かを始めたとしても、そこからデータを集めて、もっとよくしていこうとしなければ、
必ず人は飽きます。
テレビゲームにつないで遊ぶタイプのゲーム機がいい例です。
あのタイプゲームは、ソフトを売り出す前に、めちゃくちゃ考え込まれて作られて、売り出しますが、売られた後はソフトの中身であるゲームのルールや敵の強さなどを改良することはできません。ルールや敵の強さがプレイヤーに合ってない場合(簡単すぎるor難しすぎる)、プライヤーはそのゲームをしなくなり、新しいものを買い求めます。だって楽しくないから。
今はやっている、ネトゲやスマホのアプリゲームなどは、常にプレイヤーのプレイ情報を分析して、「このステージのクリア人数がすごい低いから、少し敵の強さを低く設定しよう」や「ビキナーのアイテム数がなかなか増えていないから、アイテム出現率を高めに設定しよう」など、プレイヤーの状態に合わせて適切な難易度にすぐ「チューニング」します。多いとこでは1日3回以上「チューニング」するゲームもあり、ファンを逃さないようにするそうです。
「チューニング」とは、常に「もっと面白くならないか」「もっと適切な方法はないか」と積極的にリフレクションを行い、どんどん精度を上げていく作業です。
この精度が上がるにつれて、考えていく必要があるのが、「上級者向け」です。
2.上級者向けとは
簡潔にいうと、「すでにファンになっている人がさらにファンになるような仕組みを考えて、日々チューニングしていく」ということです。
ゲーミフィケーションの要素が上手く働いてくると、そこには「ファン」がついてくるようになります。そのファンを楽しませるために「上級者向け」の仕組みがいるのです。
なぜ「上級者」を大切にするのかというと
- 初心者や中級者のあこがれ・ロールモデルになる。
- 口コミ力・説得力が強い。
- 積極的にそのコミュニティーをリードしてくれる。
まさしく、小学校のクラスにいる頼れるリーダー的存在ですね。(笑)
こういう人々を作れるコンテンツは息が長いでしょう。
では、どういったことをすれば上級者向けになるのかというと、
- より高い目標設定(達成感の促進)
- チームプレイの設定(上級者同士の切磋琢磨・チームメンバーを引っ張る有用感)
- 自己表現の場の設定(上級者ならではの楽しみ方・自己実現の達成)
- ミニゲーム・ステージの拡張(新しい刺激を常に注入する)
などが考えられます。
大切なのは、「チューニング」ありきの「上級者向き」です。
最初から「上級者向き」を狙うのでなく、日々「チューニング」をしていく中で、「上級者」を作っていき、その層の人たちに楽しんでもらうためにまた「チューニング」をするという意識でやっていきましょう。じゃないと、「上級者至上主義」的になって、他の層の人たちのことが見えなくなりますし、「チューニング」自体がおろそかになります。その結果、上級者なんていなくなります。というか、みんな飽きちゃう。
そうならないためにも、まずはしっかり現状把握をして「チューニング」をしていきましょう。
明日は、超超超大切な「ゴール」について、説明します。
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