今日も「ゲーミフィケーション」の9要素であるg-デザインブロックの
考え方・日常での取り入れ方を紹介してしていきます。
g-デザインブロックについて書かれている深田さんの本を参考に書きます。
ゲームにすればうまくいく《ゲーミフィケーション》9つのフレームワーク/深田浩嗣/NHK出版
そもそも「ゲーミフィケーション」とは「ゲームの要素を、ゲーム以外の領域で活用していくこと」で、人々の目標達成に必要なモチベーションと行動の維持にとても効果的な考え方・方法です。
深田さんは本の中で
ゲーミフィケーションに必要な要素を9つにまとめ、それをブロック型に視覚化したものをg-デザインブロックとして紹介しています。

g-デザインブロック
こんなブロックです。
9つの要素を箇条書きしておきます。
目次
「ゲーミフィケーション」の9つの要素「g-デザインブロック」
- 可視化
- 目標
- オンボーディング
- 世界観
- ソーシャル
- ゴール
- チューニング
- 上級者向け
- おもてなし
今日は、3つ目のオンボーディングについて紹介していきます。
このオンボーディングが上手くいけば、初めの一歩を踏み出して軌道に乗るまでがスムーズになり、「三日坊主」や「ぐずぐず人間」状態からおさらばできます。
「オンボーディング」ってなに。
オンボーディングとは「組織やサービスに新たに加入した人に、手ほどきを行い、慣らさせること」です。とにかく、「ここには、どういう価値があるのか、どういう楽しさがあるのか、どのようにプレイすればクリアなのか」といった基本情報を分かりやすく伝えることです。
よくRPGゲームであるのが、本編のゲームを始める前に、助手的キャラクターが基本的な操作方法やゲームの進め方をアドバイスしながら簡単なステージをクリアしていく「チュートリアル」というお試ゲームがあります。これは「オンボーディング」の1種で、いきなり本編がスタートすると、ゲームの価値も楽しさも全く味わうことなく「ゲームオーバー」になってしまう可能性がでます。そうならないように、誰がやっても基本操作とゲームの楽しさが分かるよう「チュートリアル」というものが、わざわざ仕組まれています。
始めてすぐゲームオーバーになるようなゲームは
「なんだこのクソゲー!つまんねー!」→一生プレイしてもらえない。
こうなってしまうと、どれだけゲームの中身が良くてもその良さは一向に伝わりません。
自分が日常でプレイしたいこと(新しい仕事のための勉強・家事の効率化・趣味の上達など)も、最初の段階でいきなり高い目標を設定してがむしゃらに自己流にやっていくと、苦しくなってやりたくなくなります。(例:毎朝5時に起きて2時間勉強する→三日後に心折れてベットで爆睡)
「オンボーディング」に力を入れることで、楽しみながら徐々にプレイすることに慣れて、習慣化していくことにつながります。そのためには、「オンボーディング」を自分で仕組んでいかなければなりません。
「オンボーディング」を仕組むための3つのポイント
「オンボーディング」で重要なのは、
- 興味をもって、試してもらう。
- 価値があるサービスであることを短時間で知ってもらう。
- ルールや遊び方を簡潔に伝える。
この3つです。
1.興味をもって、試してもらう。
ここでは、まず初めの一歩を踏み出すために、とにかく「プレイヤーの好きなもの」、「楽しそうな雰囲気」、「ごほうび」などを設定してプレイヤーの興味を引きます。
自分がプレイヤーで、「あまり気乗りしない資格取得のための勉強」をしなければいけないという場合なら、「自分の大好きなキャラクターのノートを使う」、「自分の好きな音楽をかけながら勉強する」「勉強し終わったらアイスを食べる」などと設定をして、行動を始めるために必要なほんの少しのやる気を出させます。
そして、とにかく1問でもいいから解いてみる!!!
この最初の1歩のハードルを可能な限り低くします。
これさえできれば今日はOKという条件を自分の中で持っておきます。
例えば、
- 毎日、ノートに1問だけ問題を書いて解いてみる。
- 毎日、参考書を1ページ読む。
それもハードルが高いと思えば、
- 毎日、ノートを開く。
- 毎日、参考書を開く。
こんな誰でも失敗しようがないレベルまで下げます。
そうすれば、嫌でも行動できます。(笑)
2.価値があるサービスであることを短時間で知ってもらう。
人が「価値がある」と思う瞬間は、「自分にとって望ましいものが手に入る」と思う瞬間です。その瞬間を短時間で作るには、「小さな成功体験」を積むことが大切です。
小さな成功体験は、自分との約束を守ることで感じることができます。
先ほど例で言えば、「毎日、ノートに1問だけ問題を書いて解いてみる」
というルールを自分で作り、その通りやっていきます。
すると、不思議なものでやる前は「1問だけやっても勉強したことにならない」「なんの意味もない」と思っていても、やってみると「なんか楽しいかも」「もう少しやってみたい」と思っちゃうんです。そして、その気持ちのまま5問ぐらい解いちゃうんです。こうなると、すごい達成感を感じます。
もちろん、1問だけやって「今日の勉強は終了~!」としても、自分が作ったルール守っているから全く罪悪感はなく、やはり達成感があります。
この「小さな成功体験」=「失敗しようがない成功体験」をたくさん経験することで、「この勉強って楽しいかも」、「もっと知りたい」っていう風に自分の意識が変わっていきます。
3.ルールや遊び方を簡潔に伝える。
これは、自分にとって分かりやすいルール・遊びやすいやり方を考えていくことなので、上記した2つのポイントを押さえて、自分が納得できるルール・遊び方を考えるといいです。
ここで、可視化を取り入れて、自分がプレイに成功した日はカレンダーに星マークを書いていったり、自分が決めたルールを紙に書いてトイレに張ったりして、日常的に意識できる環境を作るとなおゲームをしている感が増して楽しくなります。自分の頑張りが目に見えるようフィードバックされると人はやる気が出てきます。
こんな感じで、「オンボーディング」を日常生活に取り入れていってください!
明日は「ゲーミフィケーション講座③世界観・ソーシャル」をシェアします。
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