あなたは人と話すのは好きですか?
私は大好きです。人と話すと自分にはない新しい考えや視点を自分の中に取り込めるし、自分の話に共感してもらえると嬉しいと感じるからです。
ですが、私は根っからの「話ベタ」・「口ベタ」で「どうしたら、自分の考えや想いを相手に伝えられるのか」という「自己表現」の方法について長い間悩んできました。
- 人の話を聞くのはいいんだけど、自分の意見を言うのはちょっと…
- 自分の考えが相手に上手く伝えられない…
- なんでだか人から誤解されやすい…
目次
そんな人におすすめな本を見つけました!
小倉駅の本屋にて
先日、憧れのブロガー「オクユイカ」さんに会いに大分県に行ってきたのですが、
広島から大分って約3時間弱かかるんですよ。(広島駅ー小倉駅ー大分駅って感じで乗り継ぎをします。)
行きはオクさんのブログチェックしつつ睡眠をとって過ごして、あっという間に大分に到着したのですが、帰りはオクさんに会えた興奮(笑)で寝れそうになかったので、小倉駅で本を買うことにしました。

気になる本を何冊かぱらぱら立ち読みしながら物色していたら、

見つけたのが、「話すチカラをつくる本」
話すチカラをつくる本/山田ズーニー
■なぜあなたの話は通じないのでしょうか?
日常的なこんな疑問。でも「よく生きる」には避けて通れない疑問です。
この本は真っ向勝負でこの疑問に応えていきます。
「伝わる話」の条件から、「お詫び」「お願い」「説得」「励まし」「誤解を
解く」「初対面でも信頼される方法」まで満載です。■NHK教育テレビで伝授したメソッドを完全収録!
本書は、日本放送出版協会より刊行され大好評だった『想いが通じる! コミュ
ニケーションレッスン』を収録、加筆、改題したものです。人気アートディレク
ター寄藤文平氏によるイラスト&デザインでより楽しい1冊に生まれ変わりまし
た!Amazonの商品の説明・内容紹介より(※一部省略)

よし!これに決定!!
小倉駅から広島県に就くまでの約1時間の暇つぶしに、と思って読んでいたのですが、

めっちゃ分かりやすいじゃん!!
これ「話すチカラ」っていうか、「コミュニケーションの本質」じゃないか。
おもしろ~い!!!
大当たりでした(*^^*)
自分の想いが伝わる7つの要件
まず第1章に「自分の想いが伝わる7つの要件」という人とコミュニケーションをするうえで超大切なポイントが紹介してあります。
その7つの要件というのは、
- 自分のメディア力を高める
- 意見
- 論拠
- 目指す結果
- 論点
- 相手にとっての意味
- 根本思想
の7点です。
これ全部、目からウロコ!って感じでどれも大事なんですが、その中でも特に私は、
- 自分のメディア力を高める
- 相手にとっての意味を考える
- 根本思想
の3点が人とコミュニケーションをして、意思疎通するための最重要3事項だと思いました。
自分の「メディア力」の高め方
自分の「メディア力」ってなんぞや??
って感じですよね。
「メディア力」について、本の冒頭に書かれていた例を紹介すると、
いきなりですが「宇宙人発見」のニュースです。
さて、あなたはこのニュースを「何」で見たら信じますか?
次の5つから「宇宙人発見」のニュース、「これで見たら信じる」というものをいくつでも選んでください。
- 東スポ
- インターネット
- フジテレビの「笑っていいとも!」を見ていたら字幕のニュース速報がでた。※2007年初版のため
- NHKの7時のニュース
- 朝日新聞が号外を出した。
いかがですか?おかしくありませんか?
言ってることは「宇宙人発見」の五文字、どれもまったく同じ。ところが、どのメディアが言うかによって、あなたに与える印象はガラリと変わります。
人間も同じ「何を言うより、誰が言うか」です。
同じことを言っても、あなたが言うのと、他の人が言うのとでは、印象がまるで違います。人間もメッセージを伝えるメディア(=媒介)だとすれば、ものを伝える最初の要件はこれではないでしょうか。
「話すチカラをつくる本」より
つまり、「自分のメディア力」っていうのは、他の人から自分はどういう人間だと思われているか(信頼できる人なのかどうか)、っていう自分の信頼性や影響力のことです。
この「メディア力」が低い人が、いくら自分の熱い想いや正論を話したとしても、
「何言ってんだこいつ?」
「どうせ、口だけでしょ?」
「はあ、もううんざり。」
って感じに相手には伝わってしまいます。
そんな不本意なことにならないためにも、日ごろから自分の「メディア力」を高めていく必要があります。
そのためには、まず相手に信頼されること。
- 自分からあいさつをする。
- 自己紹介で恥ずかしがらず、自己開示して興味をもってもらう。
- 共感的は雰囲気をつくる。
- 話すときの説明材料や根拠をしっかり用意する。
など、自分の努力次第でいくらでも「メディア力」は高めることができます。
本の中には、「どうしてもいまの自分ではダメだ」というときに、「相手が信頼している人間に語らせる」という奥の手も紹介されており、「この人にとって『メディア力の高い人』って誰だろう」というのを意識して人間関係を見てみるのも、おもしろいなと私は思いました。
「相手にとっての意味」を考える方法
次に「相手にとっての意味」を考えるということなのですが、
例えば、私が「かわいい彼女ができた」ということを人に伝えるとします。(※私はレズビアンです。)
私としては、
- とにかく、誰かにこの感動を伝えたい!!!
- 彼女のかわいさを誰かに聞いてもらいたい!!!!
という純粋な想いをもって話すとします(笑)
ですが、受け取る人の興味関心や立場、その時の状況によって、私の話は、
「よかったじゃん!おめでとう!」っていううれしい話になったり、
「どうやって付き合ったの??教えて!!」っていう彼女ゲット方法の話になったり、
「へ~。で、何?自慢?」っていう嫌味な自慢話になったり、
「ごめん。そういう話、今はパス」ってそもそも受け取ってもらえない話になったり、
とにかく、「相手の受け取り方」が「相手にとっての話の意味」の全てであり、私が「伝えたい!」と思って話した話は、相手次第で全く違うことが伝わる話になるんです。
つまり、「自分が伝えたいこと」や「自分の想い」を伝える前に、「相手のこと」を知らないと、すごく自分勝手で、お互いにとって不本意なコミュニケーションになってしまいます。
- この人は何に興味があるのかな?
- この人は何に重きをおいてるのかな?仕事?趣味?家族?
- この人はどういう価値観やプライドをもってるのかな?
- この人は今元気かな?落ち込んでないかな?
- この人は今なにか悩んでいないかな?
- この人は自分の話を受け止められるだけのゆとりはあるかな?
などなど、まずは相手のことを知ることが大切です。
それが分かった上で、相手の立場から自分の話したいことを考えてみると、
- この話は相手にとって「嬉しい知らせ」になりうるな。
- この話は相手にとって「役立つ情報」になりうるな。
- この話は相手にとって「嫌味」になりうるな。
- この話は相手にとって「拒否したいもの」になりうるな。
と自分の話の意味を客観的に判断して、「話をする・しない」や「伝え方」を選べるようになります。
相手はこの話を聞いてどう思うのか。
相手に嫌な思いをさせてまで伝える必要のある話なのか。
そこが判断できないと、いつまでも自分の想いや伝えたいことは相手に伝わりません。
だって、相手はそんな話の求めてないんだもん。
「相手にとっての意味」を考えるっていうのは、自分と相手との間にある「ズレ」を知ることです。
自分と相手との間にある「ズレ」を把握して、その「ズレ」を少なくすることこそ、コミュニケーションの基本です。
まず「伝える」前に、「どう伝わるのか」という視点があるかないかで、人とのコミュニケーションは大きく変わってくると思います。
本物かどうかは「根本思想」でばれる
最後に「根本思想」についてです。

この絵の、氷山の見えてる部分が「言葉」で、水の中に隠れている見えない部分が「根本思想」です。
普段何気なく使っている言葉や会話を生み出す大本が、この「根本思想」と呼ばれる自分の価値観や考え方のクセ、生き方、本音など、その人の「人となり」なんです。
例えば、「世界平和が大事なんだ!」と公言して活動している人がいたとしても、その人の「根本思想」が「自分は偉大な人になりたい」「自分を認めてほしい」というものであれば、
「なんか胡散臭い。」
「本当に本気なのか?」
「信用できない。」
と人にはばれてしまいます。
人って、人がつく「嘘」や「ズレ」を感覚的にすぐ見抜く能力が備わってて、犬の嗅覚並みにするどいんだと思います。
- 恐れや不安を解消したい。
- 自分を大きくみせたい。
- 人から認められたい。
などの強い想いは、自分が意識してなくても言葉や雰囲気で伝わってしまいますし、ごまかして取り繕ろうとすればするほど、相手には不信感を与えてしまいます。
逆に言えば、「根本思想」と「言葉」が一致するように話をすれば、ものすごい説得力や共感を人に与えますし、
- この人本気なんだ。
- すごいな。
- 感動する。
って人の心に響くんです。
人の心に響く話と響かない話は、その人が「本音」を言っているのか、「嘘」を言っているのかの違いだけです。
自分に正直になれるか、嘘のない言葉か、そこが1番「自分の想いを伝える」上で重要なポイントです。
まとめ
「話すチカラをつくる本」をもとに、「コミュニケーションの本質」を考えてみたのですが、
- 自分のメディア力を高める
- 相手にとっての意味を考える
- 根本思想
の3つポイントともに共通しているが「人間性」だなと私は思います。
- 自分は人から信頼されているのか。
- 自分は相手の立場を考えているのか。
- 自分は自分に誠実か・嘘はないか。
そんな風に自分を見つめて、「人間性」をあげていくからこそ、人に自分の想いが伝わるのであって、小手先の言葉の表現技法や会話のスキルなどは、ぶっちゃけ私はどうでもいいと思ってます。
私の「根本思想」には、【本物】の「みんな違って、みんないい」が実現する社会づくりや、誰もが自分に嘘をつかずに、自分らしさを表現できる世界をつくるという大きな想いがあるのですが、その反面、「自分を分かってほしい」「自分のことを知ってほしい」「自分を受け止めてほしい」っていうエゴの部分も正直あります。認めたくないけど。
でも、そんなかっこ悪い部分やみみっちい自分を含めて「それが自分だ」って思って、人に伝えるのが大事なんです。
自分の想いが「伝わる」のは、そこに本音と真摯な姿勢があるからです。
その生きざまを見るから、人は感動するんだし、行動をおこすんだし、世界って変わっていくんです。
たった30分で読み終わる本で、こんなに自分や生き方のことを考えさせられたのは、本当に驚きでした。
記事に紹介していない部分も、めちゃくちゃ面白いんで、ぜひ気になった方は「話すチカラをつくる本」読んでみて下さい!
最後に、決意表明。
私は、このブログや日常生活を通じて、自分の「メディア力」をどんどん高めていく。
私は、「相手にとっての意味」をもっと深く考えられる人になる。
私は、常に自分の「根本思想」を問い直して、自分の本音で生きていく。
最後まで読んで下さりありがとうございました(*^^*)